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ルイ・ヴィトンやグッチ、GUの仕掛け人が語る「SNS戦略に悩む時点で周回遅れ」

TwitterやInstagram(インスタグラム)などのSNSをいかにマーケティングに活用していけば良いのか、頭を悩ませている企業も多い。インスタグラムと最も相性が良いと言われるファッション業界で、いち早くTwitterやインスタグラムを活用したマーケティングコミュニケーションを手掛け、成果を出し続けているのが、株式会社ドレスイング Scenario Planning/CEOのナカヤマン。氏である。今や当たり前のツールの1つとなったSNSをどうマーケティングに活用していくのか。ナカヤマン。氏に話を聞いた。

SNS戦略に悩んでいる時点で「周回遅れ」

まずは、ナカヤマン。さんの経歴について教えてください。

ナカヤマン。氏:大学卒業後、車載機器メーカーに就職しました。化学専攻だったので、お茶の水博士みたいな職業に就きたかった。ところが就職活動を始めてみると、そんな「ゼロをイチにする」仕事は存在しなくて。近いのが商品企画だと思い、就職しました。その頃は好きなコトを企画に詰め込み、趣味嗜好が自分に近い人をターゲットにした商品を企画していました。

この時点でマーケティングには関わられていなかったのですか?

ナカヤマン。氏:全部やっていました。ボクの企画は新しいコンセプトで、他の人に任せるとイメージとズレてしまったんです。そこで本部長に「自分の商品は一人で全部やりたい。各部門の予算を自分に付けて欲しい」とお願いしました。やってみろよ、と商品1つに対して3,800万円の営業・広告費を頂きました。就職2年目のことです。

3年目にはお前が勝手にやっているのはマーケティングという仕事だからグロービス経営大学院大学というビジネススクールで学んでこい、と言われました。それ以降、ブランドマネージャーを務めることに。直観でやっていたことが体系化されました。面白くて、天職に思えて、マーケティングにはまっていきました。

独立のきっかけは何だったのでしょう?

ナカヤマン。氏:きっかけはクリエイティブエージェンシーの設立ラッシュです。特に日本初のクリエイティブエージェンシーと言われるTUGBOAT(タグボート)には年齢が近い麻生哲朗さんがおられました。自分の名前で仕事をしている彼の記事を見て、「オレはいま同世代のプランナーで何番目だ!?」と騒いだくらい、自分の現状を悔しく思いました。ただ自分の環境が緩くて、保険が掛かりすぎていて、悔しがる権利すらないとも感じたんです。

辞めて1年間はフリーランスとして活動されていたんですよね。

ナカヤマン。氏:ブランディングのプロとして独立したのですが、まったく仕事は取れませんでした。そもそも営業をしたことがないんです(笑)。会社員時代からVJ(ビジュアルジョッキー)をしていたので、VJとグラフィック制作で月5万円程度を頂戴して凌ぐ、というのが初めの半年です。フリーランスというよりはプータローですね。

その後、ドレスイングを起業されるわけですが、現在の事業のドメインについて教えてください。

ナカヤマン。氏:ボクの興味に併せて変遷し、今はコンテンツエージェンシーと名乗っています。数年前からファッション業界ではSNS戦略ならドレスイングという評価を頂いていますが、2015年以降ボク自身の興味は、その先に移ってきています。それがコンテンツ形成です。

現在の当社の強みは、かなり固めのデジタル戦略をベースにしたコンテンツ形成です。それにより確度の高いデジタルマーケティングが提供できています。

長所であるSNSに関する知見をフル活用するのは当たり前。更なる確度と伸び代を提供するのがコンテンツ形成だと考えています。例えばその為に、インスタグラム連動の地上波テレビ番組までをも自社で企画・制作しています。

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